中ア駒ヶ岳でケージ保護が始まりました
4年目になる2024年中ア駒ヶ岳でのケージ保護が6月27日から開始しました。頂上山荘の裏に3ケージを設置し(写真1)、28日に1家族、29日に2家族を収容でき、3家族のケージ保護がスタートしました。
29日に収容した2家族のうち1家族は飛来雌の家族です。27日に飛来雌の巣を訪れた時点では、すでに巣立っていました。29日に巣から100mほど離れた場所で雛6羽を連れた飛来雌を発見でき(写真2)、
その一時間後にケージに家族を収容できました(写真3)。飛来雌の家族のケージ保護は、今年で4年目です。
駒ケ岳周辺では一斉に雛が孵化しています。29日は一日中曇りの天気でしたが、訪れた登山者の多くが孵化直後の家族に出会うことができました。それほど中央アルプスでは繁殖数が順調に増加しています。
ただ心配なのは、今年の孵化時期の悪天候です。29日以外は雨と風が強い日が連日続いているため、今年の孵化時期の雛の生存率は低くなることが予想されます。ケージに収容して3家族の計18羽の雛は無事ですが、ケージの雨と風の対策は、例年になく大変です(写真4)7月2日になって初めて3家族をケージから出し、散歩をさせることができました(写真5)。
雛が自分で体温維持可能となり、飛べるようになるまでのこれから一ヶ月間、3家族を人の手で守ってやり、今年こそは収容した全雛を無事放鳥できるように頑張りたいと思います。