初雪後の木曽駒ヶ岳でライチョウ調査を実施

先日の11月7・8日、初雪後の中央アルプス木曽駒ヶ岳でライチョウの調査を実施しました。

 初雪があったのは、調査実施3日前の11月4日です。調査した両日とも晴れの天気で、山の上での積雪は10㎝から30㎝でした(写真1~3)。今回、調査に同行いただいたのは、大竹優子さんと北村忍さんです。

先日の11月7・8日、初雪後の中央アルプス木曽駒ヶ岳でライチョウの調査を実施しました。

 初雪があったのは、調査実施3日前の11月4日です。調査した両日とも晴れの天気で、山の上での積雪は10㎝から30㎝でした(写真1~3)。今回、調査に同行いただいたのは、大竹優子さんと北村忍さんです。

写真1 千畳敷ホテル前からの新雪後の千畳敷カールと宝剣岳 11月7日撮影
写真2 中岳からの宝剣岳と宝剣山荘周辺の積雪状況
写真3 中岳山頂からの木曽駒ヶ岳と頂上山荘周辺の積雪状況

 ライチョウはすっかり白い姿になっていました(写真4~8)。天気が良かったため日中はほとんど動き回らず、ハイマツの中や岩場に紛れて休んでいることが多く、両日に発見できライチョウの数はそれ以前から急減し、それぞれ8羽と2羽でした。

写真4 岸壁に付着した雪と氷(エビの尻尾)が輝いて幻想的でした 撮影:大竹優子
写真5 千畳敷カールを登り切った登山道わきのハイマツにいたライチョウ(雄)
写真6 木曽駒ヶ岳の馬瀬尾根にいた5羽の群れの中の1羽(雄) 
 写真7 同じ群れの中にいた雌
写真8 木曽駒ヶ岳の山頂付近に留まり、雪が解けた場所で採食する雄 11月8日撮影

今年の秋は木曽駒ヶ岳周辺で多くの秋群れが観察されました

 今年は梅雨が早く開けたので、例年になく多くの雛が育ちました。そのため、9月から10月には、木曽駒ヶ岳一帯で多くの秋群れを観察することができました(写真9)。

写真9 伊那前岳の登山道脇で10月25日に観察された13羽の秋群れ

9月下旬から10月下旬にかけての5回にわたる計12日間の調査で、10羽以上の秋群れは11ヶ所で観察されました(図1)。秋群れができる場所は絶えず変化し、メンバー構成も絶えず変化していました。

最も大きな群れは、木曽小屋下のトラバース道で観察された18羽の群れでした。また、雪が積もる前のこの時期には、多い日には一日に60羽ほどの個体を木曽駒ヶ岳一帯で観察できました。

図1 9月下旬から10月下旬に10羽以上の秋群れが観察された場所

今年になり、生息数がさらに増加したことを実感しました。

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