2024年 中央アルプス ライチョウのケージ保護活動
写真と動画によるケージ保護の解説
中央アルプス駒ヶ岳で6月27日からスタートしたケージ保護は、開始から10日間が経過しました。現在3個のケージ(写真1)に3家族(雌親3羽+雛計18羽)を収容し(写真2)、ケージ保護を実施しています。
久しぶりに晴れた7月5日の梅雨の晴れ間に(写真3)、ケージ保護作業の様子を撮影しました、山の上で行っているケージ保護とはどのような作業なのかを知って頂けたらと思います。
ライチョウの雛が孵化する6月下旬から7月上旬は、ちょうど梅雨の時期にあたります。ケージ保護は、孵化直後の家族をケージに収容し、雛が飛べるようになり、自分で体温維持が可能となるまでの一ヶ月間、悪天候と捕食者から人の手で雛を守ってやる保護策です。梅雨の時期ですので、7月5日のように晴れた天気はほとんどなく、多くは雨と風の中での作業になります。
収容した家族は、日中はケージから出し(写真4)、できるだけ長時間家族を外で自由に生活させます(写真5)。
雛は、母親から高山で生きるすべを学ぶ必要があるからです(写真6)。
散歩に出した家族をスタッフが遠くから見守ります。晴れた日には、散歩中に砂浴びもします(写真7)。
家族を出した間にケージの掃除と餌の用意をします(写真8)。ケージの中に用意される餌は、ミルワーム、小松菜、前年の秋に採集したコケモモ、ガンコウランなどの実などです(写真9)。また、現地で採集し、ケージ内に植栽したガンコウランやイワツメクサなども餌となります。
散歩を終えた家族は、自分からケージに戻ります(写真10)。
以下の動画による解説も御覧ください。